黄金色のひなたの話
愛猫Tango&ひなた
ひなたは子猫の頃から
いつも誰かに守られている。
野良猫の頃は父猫に。
保護されてからは実家猫の真白(まっしろ)に。
そして今はTangoに。
ひなたの父猫は真白(まっしろ)の兄妹猫。
とても警戒心が強く、1年前に保護することはできなかった。
お外で再会した
小柄な成猫をどうにかしてあげたくて、
ご飯をあげはじめた。
それから1ヶ月後、大型台風の翌日、
突然1匹の子猫(ひなた)を連れて現れた。
私がご飯をあげに行ける時間は決まっていて、親子はいつもご飯を待っていた。
雨の日は身を寄せあい
あたためあっていた。
時おり無邪気な子猫が
お日様の光で気持ち良さそうにひたなたぼっこしていた。
光輝く美しい毛色は
黄金色(こがねいろ)だった。
子猫はとても勇敢で
自分より何倍も大きな成猫とご飯を取り合って戦ったり、
カラスを威嚇して追い払ったり…
必死に身を守っていた。
私は急いで保護に踏みきった。
捕獲機で親子を捕獲し
去勢手術、ワクチン接種後、
子猫は私達でお世話をすることにした。
父猫は…
もといた場所にリリースすることになった。
辛い【TNR】だった。
できれば親子一緒に保護したかった。
けれど保護できるスペース(ゲージ)は
ひとつだけ。
そうするしかなかった。
父猫は月の光のように
今もひなたの命を照らしているのだろう。
幸せそうなひなたを見ると
守りたかったのに守れなかった
父猫を思い出す。
こんなに切ないなら
もう保護には関わりたくないな。
けれどもし今後も
目の前に保護すべき子が現れたら、
見て見ぬふりはしないだろうな。
今日もひなたはお日様の光を浴びて
黄金色に輝いている。
みんなに愛されながら。
黄金色のひなたの話。
0コメント